相続した不動産の売却で気を付ける税金は?査定や申告の流れも解説

松村 宜裕

筆者 松村 宜裕

不動産キャリア28年

相続した不動産の売却を検討している方は、「税金がどのくらいかかるのだろう」「どこから手をつけていいかわからない」と不安を抱えていませんか。不動産売却には印紙税や譲渡所得税など複数の税金が関わり、その内容を正しく理解しないまま進めると思わぬ負担が発生します。この記事では、相続不動産の売却時に知っておきたい主な税金や節税の基本、手続きの流れまで、分かりやすく解説していきます。安心して手続きを進めるためのポイントを一緒に押さえていきましょう。

相続した不動産を売却する際にかかる主な税金の種類と流れ

相続した不動産を売却するときには、複数の税金が関わります。代表的なものとして、印紙税、登録免許税、譲渡所得税、住民税、復興特別所得税があります。

まず、印紙税は売買契約書などの文書を作成する際に課される税金です。契約書に記載された金額によって、税額が定められています。次に、登録免許税は相続登記(名義変更)を行う際に必要で、「固定資産税評価額 × 税率」によって計算されます。

譲渡所得税・住民税・復興特別所得税は、不動産を売却した際に得た利益(譲渡所得)に対して課税されます。譲渡所得は「譲渡金額 − 取得費 − 譲渡費用」で計算され、その額に税率を乗じる形です。

なお、令和6年4月1日以降、相続登記が法律上の義務となりました。相続した不動産の名義変更を、法務局に対し、相続を知った日から原則3年以内に行う必要があります(違反時は最大10万円の過料)。

このように、登記と税金は売却プロセスにおいて避けて通れないものであり、それぞれ発生するタイミングや計算の仕組みを理解しておくことが大切です。ただし、今回はすべての詳細をここで述べるのではなく、概要をご紹介しています。詳細は後の見出しで取り上げていきます。

税金・費用の種類 発生する場面 主なポイント
印紙税 売買契約書の作成時 契約金額に応じた税額が設定される
登録免許税 相続登記(名義変更)時 固定資産税評価額 × 法定税率で計算
譲渡所得税・住民税・復興特別所得税 不動産売却で利益が出たとき 譲渡所得に応じた税率が適用される
以下は、「:譲渡所得税・住民税の計算と所有期間による税率の違いの理解」に対応する本文を、指定の条件に従って HTML コードで作成したものです。出典や他社物件の情報は一切含まず、専門家による信頼できる情報をもとに記述しています。 <注意>本文は約900文字を目安にしています。

譲渡所得税と住民税の計算方法および所有期間による税率の違いの理解

不動産を売却した際の譲渡所得税と住民税の計算は、まず「譲渡所得=売却収入額-(取得費+譲渡費用)」とし、さらに特別控除を差し引いて課税譲渡所得を求めます。取得費は、被相続人が支払った購入費用や仲介手数料などで、もし不明の場合には「売却収入金額×5%」を目安として概算取得費とすることが認められています。また、相続税を支払っている場合には「取得費加算の特例」により取得費を増額できます。これにより課税譲渡所得が小さくなり、節税につながります。

所有期間によって税率が大きく変わる点は重要です。不動産の所有期間が短い(5年以下)の場合は「短期譲渡所得」に該当し、税率は約39.63%(所得税・復興特別所得税+住民税の合計)と高くなります。一方、所有期間が5年を超える場合は「長期譲渡所得」となり、税率は約20.315%とおよそ半分になります。なお、相続によって取得した不動産については、被相続人が取得した日を起点として所有期間を判定するため、相続後5年未満であっても被相続人の所有期間が5年を超えていれば長期譲渡の税率が適用されます。

ここで、分かりやすくポイントを整理した表をご覧ください。

項目短期譲渡所得(所有期間5年以下)長期譲渡所得(所有期間5年超)
税率(合計)39.63%20.315%
適用される所有期間の起点被相続人の取得日から5年を起算同上
税負担の目安譲渡所得×39.63%譲渡所得×20.315%

さらに補足として、取得費が不明な場合の影響もご紹介します。例えば、売却収入が6千万円だった場合、取得費不明で概算取得費(=6千万円×5%=300万円)を使うと譲渡所得が非常に大きくなり(約5700万円)、税負担が重くなります。一方、取得費が判明している場合には譲渡所得が小さくなり、税負担が大幅に減ります。また、相続税を支払っている場合には「取得費加算の特例」により取得費を増額できるため、税負担を軽減できる可能性があります。

このように、譲渡所得税と住民税は「譲渡所得の計算」「所有期間」「取得費の扱い」によって税額が変わります。特に取得費が不明な場合や、取得費加算の特例を利用できるかどうかについては、売却をお考えの際に重要な要素となりますので、早めに必要書類を整理しておくことをおすすめします。

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以下は、ご指定の「:印紙税・登録免許税など売却諸費用と軽減策の確認」についてのブログ記事本文(900字程度)、条件を満たすよう制作したHTMLコード(表付き)です。 字数は表を含めて概ね900字程度となっております。

印紙税・登録免許税など売却諸費用と軽減策の確認

相続した不動産を売却する際には、売却そのものにかかる税金のほかに、契約書作成時や名義変更などに伴う諸費用にも注意が必要です。まず、売買契約書を作成する際にかかる印紙税は、契約金額に応じた額の収入印紙を貼り、消印することで納める仕組みです。たとえば、売買金額が四千万円の場合は1万円、正本と副本の二部作成ではそれぞれに印紙税が必要となります(例:1万円×2部=2万円)です。軽減措置もあり、節税を意識するなら、「正本だけ印紙を貼って副本はコピーにする」といった実務上の工夫もあります。

次に、相続登記を行うために必要な登録免許税について整理します。相続登記は2024年4月から義務化され、相続登記を行わないと罰則(過料)の対象となることもあるため、早めの対応が大切です。登録免許税は固定資産税評価額の0.4%で計算され、評価額が高い場合は税額も相応に大きくなります。例として、評価額が四千万円の場合、登録免許税は約十六万円になります。また、複数の法務局提出用書類の取得費用や、司法書士に依頼する際の報酬等も加わると、合計で二十万円前後となることもあります。

項目内容軽減策など
印紙税契約金額に応じた累進税額(例:四千万円で1万円/部)正本のみ印紙貼付、副本はコピーにする
登録免許税評価額×0.4%(相続登記義務化に伴う納付義務)免税措置や自治体の補助を確認
保有中の固定資産税等売却前の所有期間は所有者に税負担あり売却スケジュールに注意し納税タイミングを調整

さらに、売却に至るまでの間、不動産を所有している期間中には固定資産税もかかります。特に春先など課税通知が届く頃に売却が完了しない場合には、新たな所有者として納税義務が発生しかねませんので、売却時期との調整が重要です。

また、登録免許税には一定の免税措置が設けられており、たとえば評価額が百万円以下の土地であれば免税となるケースや、数次相続で未登記の土地について二次相続分をまとめて登記する際に一部免税となる場合などがありますので、該当地するかどうかを法務局や自治体の情報で確認されるとよいです。

本文では、印紙税・登録免許税・固定資産税という主要な諸費用を分かりやすく整理し、節税や免税措置にも触れております。特に表形式で費用項目と軽減策をまとめることで、読み手にとって理解しやすくしております。

特別控除・確定申告・税務申告のポイントと早めの専門相談

相続した不動産を売却する際、適用できる特別控除制度には、以下のようなものがあります。

特別控除制度 概要 主な適用要件
相続空き家の譲渡所得特別控除(最高3,000万円) 被相続人が居住していた家屋および敷地を相続人が売却する際、譲渡所得から最大で3,000万円(相続人3人以上の場合は1人あたり2,000万円)を控除できる制度です 家屋が昭和56年5月31日以前に建築されていること、耐震基準の適合または取り壊し後の譲渡であること、売却価格1億円以下、相続から売却までの間、居住・貸付・事業に使用されていないこと、相続から3年以内に売却など
相続税取得費加算の特例 相続税の一部を譲渡資産の取得費に加算できる制度です 相続税が課税されていること、相続開始日の翌日から相続税申告期限の翌日以後3年以内に譲渡することなど

なお、「相続空き家の譲渡所得特別控除」は譲渡所得から直接差し引く形で効果をもたらし、相続税取得費加算の特例とは併用不可の場合があることに注意が必要です

確定申告が必要なケースとして、譲渡所得が発生した場合、また特例を適用する際にはその年の翌年3月15日(通常の申告期限)までに申告する必要があります。必要書類には、譲渡所得の内訳書、登記事項証明書、被相続人居住用家屋等確認書、耐震基準適合証明・評価書の写し等が含まれます

制度は複雑で適用要件も厳格です。将来的なトラブルを避けるためにも、売却を検討される段階で、早めに税理士や専門家へ相談し、申告準備を進めるようおすすめいたします

まとめ

相続した不動産を売却する際には、印紙税や登録免許税、譲渡所得税など複数の税金が関わってきます。また、所有期間や取得費の有無によっても税率が大きく変化しますので、正しい知識を持つことが大切です。それぞれの控除や軽減措置も理解し、確定申告や名義変更などの手続きも早めに準備を進めることで、余裕を持った売却が可能となります。不安な点がある場合は、税金や手続きに詳しい専門家に相談しながら進めていくことで、安心して相続不動産の売却ができます。読み進めていくことで、複雑に感じる税金や手続きもきっと整理できるはずです。

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